【Ⅱ.詳細版】

【第一のステップ】
技術士を目指すには、次の二つのコースがあります
1)JABEE の認定課程の修了者になること。 (JABEE:日本技術者認定機構)
2) 技術士第一次試験に合格すること。
そして、技術士二次試験を受験して技術士になるには、三つ の経路(後述)のいずれかを選択する必要があります。
いずれのコースを選択するにしても、修習技術者には、専門技術能力、業務遂行能力、行動原則が求められることに 留意すべきです。(初期専門能力開発(IPD,
Initial Professional Development)の自己研鑽に務めることが必要です)。
実務経験(受験申込書の業務経歴票「業務内容の詳細」で 720 字以内にまとめる)については、 技術士二次試験の口頭試験で聞かれることを知っておいてください。
また、技術士試験を受験する動機を明確にすること、 技術士の定義や技術士の義務と責務などを事前によく学ぶこ とも重要です。
【第二のステップ】
次に「 技術士第二次試験 」を受験して合格しなければなりません。「技術士第二次試験」を受 験するためには、三つの経路のいずれかを選択する必要があります。
1)修習技術者として、「技術士補」に登録したのち、指導技術士の下で4年
(総合 技術監理部門は7年)を超える期間の実務経験を積む。
2)修習技術者となったのち、優れた指導者の監督の下で4年
(総合技術監理部門 は7年)を超える期間の実務経験を積む。
3)7年を超える期間(総合技術監理部門は10年)の実務経験を積む。
三つの経路(コース)で修行を積んだ後、技術士二次試験を受験することになりますが、受験前 に提出する受験申込書の業務経歴票「業務内容の詳細」に書く「720字以内の業務経歴」が特
に重要であることに留意すべきです。
技術士に求められる資質能力(専門的学識,問題解決,評価,マネジメント,コミュニケーション,リーダーシップ、技術者倫理)を不断の努力で身に付けることも必要でそのためには、日常の業務を倫理遵守で着実にこなすこと
が重要です。
【第三のステップ】
合格したら、公益社団法人日本技術士会に申請して、「技術士」資格を登録することになり ます。 登録手続きの詳細説明はこちらです。
注)技術士補及び技術士の試験は、公益社団法人日本技術士会が実施しますので、公益社団 法人日本技術士会ホームページ等で調べてください。
技術士試験に合格する秘訣は、先に説明した「高等の専門的応用能力」(計画、研究、設計、分析、試験、評価)を証明することです。
特に「計画」「設計」「評価」の能力が重要なので、こ の力を筆記試験問題の解答、面接試験の回答で証明する必要があります(受験勉強をコツコツと
こなすことが大事です)。
先にも説明しましたが、現在の仕事をしっかりやることが試験突破の最短コースを歩むことにな ります。仕事を通じて、文章力も磨いてください。
技術士に求められる資質能力の中でも特に重要なリーダーシップを発揮する仕事などは積極的にやることです。
技術士は社会貢献(科学技術と社会との橋渡し役、専門的知識を一般社会に分かり易く説明する、 中立公正な立場で説明する、など)を果たすことが重要なので、高い倫理感も求められます。
技術者倫理の勉強と実践も大切なのです。
技術士二次試験の口頭試験で注意することはいろいろ ありますが、受験申込書に書いたことは確実に聞かれることは覚えておいてください。 試験官の質問に丁寧に答えることが重要なのですが、間違っても試験官を論破するなどのやり取
りになってはいけません。
受験については、NPO 法人兵庫県技術士会に相談されることをお勧めいたします。先輩 技術士のアドバイスを受けることは重要です。 身近に技術士がおられない場合は、
各地で開催されている受験講座を受講するか、技術 士試験の説明会(無料説明会などがあります)に出席すれば、概要説明を聞くことがで きます。
当会では受験講座等を開催していませんが、ご質問を受ければ適切にアドバイス することができます。
受験体験記も参考にしてください。
最後に
★技術士が一流の技術職の必須資格になるであろうことは明らかである。
★技術士資格は専門職資格の国際整合化の流れの中でも、国際的技術専門職の、日本における代表資格となっており、まずはAPEC地域、そして全世界を包含する国際資格へとその輪を広げつつある。
多くのビジネスが、国際展開されるときに、技術士資格はさらにその魅力を増すことになるであろう。
★筆記試験では、専門知識、応用能力、問題解決能力及び課題遂行能力が問われることを説明してきました。自分自身が選択される技術部門の専門知識、応用能力、問題解決能力、課題遂行能力を着実に高める努力を重ねてください。
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